55歳だとFIREというほどEarlyではなくて、ただの早期退職と変わらない感じです。ですので4%ルールで資産を保全しながら暮らさなくても、少しずつ資産を切り崩しながら暮らす想定でも良いのではないかと考えるようになりました。残しても相続税で取られる分が増えるだけですからね。
取り崩し前提でFIRE可能かをシミュレーションしてみました。
仮定条件:
- USD/JPY=110円(現在の資産を110/150)
- 国内インフレ=1.5%(年間支出を毎年1.015倍)
- 子供二人は22歳で飲食教育費がゼロ
- 80歳で住宅ローン返済完了
- キャッシュクッションのイールドは1%
- イールドシールドはキャッシュクッションのイールドと株式の配当金
- 投資金額のリターンは年6%(S&P500の50年間平均リターンが9.9%から見積り)
- 投資金額リターンの利益率は40%で、税率20%として税引き後のゲインは額面の92%
- NISA/idecoの免税は考慮に入れない。
- 公的年金は70歳から税引き後手取り年50万円
以上の仮定で、55歳時点での総資産額を2億4千万円と仮定します。少しずつ取り崩しながら94歳までどのように総資産残高が推移するか計算してみます。
年間引き下ろし額=投資金額リターン + イールドシールド - 年間支出x1.015
この式を94歳まで各年に適用しすると、94歳時点で5千万円以上残る計算になります。キャッシュクッションとマンションは手つかずで残せます。
ここで恐ろしいのが、投資金額のゲイン率を年6%から5%に変更すると。。。。
84歳から投資のリターンとイールドシールドだけでは支出を賄えなくなり、キャッシュクッションの取り崩しが始まります。そして89歳で破産です(笑)。ただし、マンションを売却する分は考慮に入れてないので、80歳頃にマンション売却で夫婦の介護施設費用&生活費が賄えるかな、と思いますが)
さて、想定リターンを1%下げるだけでこれだけ40年後に差が出てしまうので、もう少し余裕をもってリタイアしたいところです。資産が減っていく恐怖はまだ実感がありませんが、老後そのような状態は避けたいところです。ただし、あまりに保守的な想定でいくとリタイアする時期がどんどん遅れて、最後のお金が余り過ぎてしまっても困るので、どの辺りでバランスを取るかのさじ加減が難しいところです。
リターンに関しては、2年半前に日本に帰国するに伴い共働きを止めたばかりで十分なデータが無いため、投資の大部分を占めるS&P500で仮定せざるを得ません。
尚、55歳での総資産が2億4千万円ではなく2億6千万円あれば、94歳で3800万円残る計算になります。少しの違いで破産するかしないか大きな違いが出るので驚きです。
ここの辺りは今後の株式市場のリターンも踏まえながら考え続けたいと思います。
キャッシュクッションとイールドシールドの解説はこの記事で。