mynextlifeのブログ

まだ小さい子供二人を育てながらFIREを目指しています。

キャッシュクッションとイールドシールド

以前も紹介した書籍ですが、本書の興味深いところは暴落時の備え方が具体的に説明されているところです。本書ではCash CushionとYield Shieldという2つの考え方を組み合わせています。それぞれ見ていきましょう。

Cash Cushion

ITバブルやリーマンショックなど株式市場が3分の1〜半分にまで暴落することを想定しており、実際に市場が元の値段に回復するまでには最長5年掛かると過去の実績から想定しています。この間、4%ルールに従い生活費のために低い値段で運用中のETF投資信託などを売却すると、ポジションが大幅に下がってしまい、市場が回復した時の総資産が思うようには増えません。暴落してから回復するまでの間、ポジションを売らずに5年間生活出来るだけの現金をMMFなどで別に置いておいて暴落時に使用することをキャッシュクッションと呼びます。

Yield Shield

しかしながら、生活費5年分というのは結構な額です。例えば、2億円で毎年700万円で生活している場合、5年分は3500万円です。こんな大きな額を運用せずに置いておくのはもったいない気がしますよね。そこで、現金で置いておく額を減らすために、暴落時でも受け取れる配当金や利子などを差し引く事をYield Shieldと本書では読んでいます。先の例ですと、運用額2億円の配当金・利子(Yield)が税引き後2.5%だったとすると、毎年500万円の利回りになります。5年間で2500万円です。キャッシュクッションからイールドシールドを差し引くと3500万円ー2500万円=1000万円となり、1000万円を用意するれば良いことになります。

我が家の場合、分配金の無い投資信託で運用している額が大きいため、運用資産のイールドは1%を切っています。ですのでイールドシールドが非常に小さいです。代替案として、シンガポール国債・貯蓄債、米国債などを暴落時に売却すると想定して5年分の生活費を株式アセットクラスを売却せずに捻出出来るように計画していれば大丈夫かなと今は考えています。