今回は、私が2週間ほど前に開始した「高配当株へのカバードコール戦略」について、最新のポジションを公開しながら、その魅力と運用のコツをお話ししたいと思います。
私の投資戦略の核は、安定したキャッシュフロー(インカムゲイン)を確保しながら、ポートフォリオ全体の「暴落耐性」も高めること。そのために、VYMなどの高配当ETFだけでなく、個別の優良ディフェンシブ銘柄を保有し、それに対してカバードコールオプションを売却して、さらにプレミアム収入を得ることを実践しています。
カバードコール戦略とは?
カバードコール戦略は、「自分が保有している株(現物株)を担保に、その株を将来、特定の価格(権利行使価格)で売る権利(コールオプション)を他人に売却する」戦略です。
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メリット:
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オプションを売却した際に、すぐに「プレミアム」という現金収入が得られる。
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株価が大きく上がらず、権利行使価格に達しなければ、株を売却せずにプレミアムだけを獲得できる。
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デメリット:
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株価が権利行使価格を超えて大きく上昇した場合、その値上がり益(アップサイド)を放棄することになる。
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株価が急落した場合は、プレミアム収入があっても、それ以上の株価下落で損失が出る。
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つまり、カバードコールは「株価が大きく上昇しなくてもいいから、その代わりに安定的にキャッシュフローを得たい」という投資家に適した戦略です。
私の最新カバードコールポジション
それでは、現在私が保有しているカバードコールポジションをご覧ください。今月だけで約10万円のプレミアムが手に入りました。尚、インタラクティブブローカーズ証券のオプション取引の手数料は1枚辺り1〜1.6ドルほどでした。
| エントリー日 | 銘柄 | 戦略 | 権利行使価格 | 満期日 | 数量 | 受取プレミアム | 狙いと考察 |
| 2025/7/14 | VZ | Sell Call | $45 | 2025/8/15 | -1 | $16 | 堅実なインカム狙い:通信大手のベライゾン。低ボラティリティ株で、現在の株価(45をストライクに設定。安定したプレミアム収入が期待できます。 |
| 2025/7/15 | XOM | Sell Call | $125 | 2025/8/15 | -2 | $48 | エネルギーセクターからの収入:エクソン・モービル。現在の株価(125設定。株価が大きく上昇しなければ、プレミアムを安全に獲得できます。 |
| 2025/7/15 | PG | Sell Call | $170 | 2025/8/15 | -1 | $20 | 生活必需品の安定性:P&G。ディフェンシブ株として安定感があり、現在の株価(170で設定。権利行使されにくい堅実なポジションです。 |
| 2025/7/15 | KO | Sell Call | $75 | 2025/8/15 | -1 | $16 | 飲料大手からの収益:コカ・コーラ。こちらもP&G同様のディフェンシブ銘柄。現在の株価(75設定で、安全にプレミアムを狙います。 |
| 2025/7/15 | MCD | Sell Call | $320 | 2025/8/15 | -1 | $140 | 外食チェーンからの高いプレミアム:マクドナルド。比較的株価が高く、高いプレミアムが期待できます。現在の株価(320設定で、プレミアム獲得を優先しています。 |
| 2025/7/16 | NOVN.SWX | Sell Call | CHF 99 | 2025/8/15 | -1 | CHF 80 | スイス株からの多角化:ノバルティス(スイス株)。ドル建てだけでなく、スイスフラン建ての株にもカバードコールを適用し、インカム源を多角化しています。現在の株価(CHF 93.53)からの乖離も適切です。 |
| 2025/7/21 | KO | Sell Call | $74 | 2025/8/22 | -1 | $32 | 追加のKOポジション:8月15日満期の74を設定。同じ銘柄から異なる満期とストライクで、より積極的にプレミアムを狙う意図があります。 |
| 2025/7/22 | GLD | Sell Call | $335 | 2025/8/22 | -1 | $110 | 非配当資産からのインカム:金ETF。配当を生まないGLDからインカムを得るユニークな戦略。現在の株価(335を設定し、万が一の金価格急騰時のアップサイドは残しつつプレミアムを獲得します。 |
| 2025/7/23 | KHC | Sell Call | $30 | 2025/8/1 | -1 | $30 | 生活必需品からの短期高回転:クラフト・ハインツ。現在の株価(30。これは、ごく短期間で高いプレミアムを得る積極的な運用です。 |
| 2025/7/24 | GLD | Sell Call | $317 | 2025/8/1 | -1 | $95 | 金ETFからの短期インカム(積極型):同じGLDですが、8月1日満期と超短期。現在の株価(317を設定することで、より高いプレミアムを狙っています。金が短期間で大きく動かなければ利益です。 |
| 2025/7/24 | PG | Sell Call | $165 | 2025/8/1 | -1 | $70 | P&Gからの短期高回転:P&Gも8月1日満期の超短期オプション。現在の株価(165という、比較的近いストライクで、短期間でのプレミアム獲得を目指します。 |
私の戦略におけるポイント
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分散されたカバードコール: 複数の優良ディフェンシブ銘柄に分散してカバードコールを行うことで、一つの銘柄の急騰による機会損失リスクを低減し、全体として安定したプレミアム収入を目指しています。
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短期満期の活用: 満期までの期間が短いオプションは、時間的価値の減少(タイムディケイ)が速く、株価が大きく動かなければ効率的にプレミアムを獲得できます。その反面、頻繁な管理が必要です。
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非配当資産からのインカム: GLD(金)のような通常配当を生まない資産からも、カバードコールによって収入を得ることで、ポートフォリオ全体のインカム最大化を図っています。ただし、これは金が持つ「危機時の急騰」というヘッジ機能を一部放棄することにも繋がるため、注意が必要です。
最後に
カバードコール戦略は、株価の大きな上昇をある程度諦める代わりに、安定したキャッシュフローを生み出す強力なツールです。特に、私のように高配当株を数百株長期保有し、ずっと寝かせてあるだけの状態ではもったいないので毎月の「お小遣い」を増やしたい方には魅力的な戦略だと思います。
もちろん、どの投資戦略にもリスクは伴います。ご自身の投資目標とリスク許容度に合わせて、慎重に検討してみてください。
皆さんの投資のヒントになれば幸いです!