mynextlifeのブログ

まだ小さい子供二人を育てながらFIREを目指しています。

ダイヤモンド・オンラインの野口悠紀雄氏の記事について

この記事は日本全国の大学院の平均と米スタンフォード大学大学院ビジネススクールを比較していて驚愕しました。野口氏ほどの経歴の方がこのような乱暴な比較をするとは残念です。公平に全米の院卒の初任給と比較すれば済むことだったと思います。

diamond.jp

私も大学に入った頃は、読んだ留学本の影響で「アメリカでPh.D.を取らなければ人にあらず」と思い込んでいました。その後、実際にアメリカでPh.D.課程に居た先輩達と連絡を取り合うことで視野を広げ、将来稼げるお金の多寡を見極めて専攻や学位を選ぶという考え方を学びました。コンピュータ・サイエンスが他専攻より圧倒的に初任給が高く、職業の幅も広いことを学知り、専攻を修士からコンピュータ・サイエンスに変えること、アカデミックな研究が好きになれなかったので修士だけのProfessional Degreeにすることなどを決めていきました。ですのでこのような教育とその後のキャリアの話は学生さん達にとってとても大事だと思います。

さて、大学院教育について初任給だけを見るよりも、学位取得後の実績調査が米国労働統計局(U.S. Bureau of Labor Statistics (BLS))にありますのでBLSのレポートを見るほうがダイヤモンド・オンラインの偏った記事を読むより有効だと思います。

例えば、次のレポートは高い学位を得ている人ほど給料が高く、失業率も低いという統計データになります。当たり前すぎてインパクト無いですね。

www.bls.gov

このページに大学院の学位取得後のキャリアに関するレポートが多く載せられていますので、興味のある記事をいくつか読んでみるといいかもしれません。

www.bls.gov

こちらのワシントン・ポストの記事はアイビーリーグ卒業生が他校卒業生より、大学入学から10年間の収入がはるかに高かったという記事です。学校歴で給料の差が付くというデータが如実に出ていますね。

www.washingtonpost.com

転職サイトIndeedの記事ですが、専攻毎の学部卒の平均初任給が載っています。コンピュータ・サイエンスが$75,900で一番高いようですね。投資銀行のエンジニアリング部門であれば基本給だけで$100,000は最低あるところがほとんどですし、それこそヘッジファンドやグーグル、フェイスブック、Slackとかにいけば$200,000以上でサインアップしている学卒の人も居るようなので、個人の能力・インターンシップでの経歴・交渉力と勤務地次第でトップ層のエンジニアは初任給2千万円も夢ではないですね。

www.indeed.com